手元供養は、宗旨宗派に縛られない自由さから、都市部を中心に広がりをみせており、多種多様な手元供養品が流通しています。
しかし選択肢が増えたことで、自分にはどういった手元供養品が適しているのか、判断がつかないという方も多いようです。
一口に手元供養といっても、各家庭で間取りや生活スタイルが異なるため、最適な手元供養品もそれぞれ異なります。
そこで本記事では、さまざまな安置方法を紹介しつつ、手元供養品の種類や選びかたについて解説します。
手元供養を検討されている方の参考にしていただければ幸いです。
手元供養におけるご遺骨安置方法の種類
手元供養をおこなう目的やシチュエーションによって、相応しいご遺骨の安置方法も違ってきます。
選択可能な安置方法を知っておけば、自分に合った手元供養品選びの参考になりますので、代表的なものだけでも把握しておけば安心です。
骨壷・ミニ骨壷
手元供養におけるご遺骨の安置方法として、もっともオーソドックスなのが骨壷・ミニ骨壷を利用した方法です。
荼毘(だび)に付した際に収骨した骨壷のまま安置しても問題はありませんし、分骨した少量のご遺骨をミニ骨壷に納めての安置も可能です。
ご遺骨の全てを納める場合は、7~8寸(口径:約21~24cm)の大きめの骨壷が必要ですが、粉骨加工を施せば3寸(約9cm)ほどの小さな骨壺にも納まります。
大きな骨壷を、リビングなど人目につく場所に安置するのは抵抗があるかもしれません。
しかし、骨壷には見えないようなデザインのミニ骨壷も市販されていますので、安置する場所に相応しい品を選ぶとよいでしょう。
ミニ仏壇
自宅に仏壇があるご家庭であれば、ご遺骨を安置する場所に困ることはありませんが、現在では仏間がない家も多く、新たに仏壇を用意するのが難しいケースも少なくありません。
しかし手元供養に適したミニ仏壇であれば、必要となるスペースも最小限で済みますので、置き場所に困ることはないでしょう。
デザインも従来の仏壇に近い形状のものから、開放的なステージタイプまで豊富に用意されているため、家族が集まるリビングなどへの設置も可能です。
伝統的な仏壇に比べて安価なものも多く、費用負担が軽く済むのもミニ仏壇を選ぶメリットの1つといえるでしょう。
アクセサリー
「故人を常に近くに感じていたい」「どこに行くのも一緒がいい」といった方には、アクセサリータイプの手元供養品がオススメです。
最近ではネックレスや指輪・ブレスレットなど、種類豊富に取り揃えられています。
素材も金銀といった貴金属だけでなく、木製や陶器製から耐久性の高いステンレス・チタンまで用意されており、用途に応じた選択が可能です。
また、ご遺骨からダイヤモンドを製作するサービスを利用すれば、破損の心配はほとんどありません。
数千円から百万円を超えるものまで、幅広い価格帯の品が市販されていますので、予算に合ったものを選ぶとよいでしょう。
アクセサリータイプのほとんどは、ご遺骨を小さな穴から内部に納める形式ですので、利用するうえで粉骨加工は必須となります。
手元供養品を取り扱っている業者の中には、粉骨加工サービスを提供しているところもありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。
人形・ぬいぐるみ
市販されている手元供養品の中には、人形やぬいぐるみの内部にご遺骨を納めるスペースをもつものもあります。
見た目は一般的な人形やぬいぐるみと変わらないので、リビングなどの洋室においても自然ですし、旅行などに連れていくことも可能です。
ご遺骨を入れる小さな容器を、背中部分などに納める形式が一般的ですので、ご遺骨自体を汚損する心配もありません。
ただし自宅から持ち出す際には、置き忘れなどで紛失しないよう注意が必要です。
写真立て・花器などインテリア風の手元供養品
リビングなど人目に触れる場所で手元供養を行う場合は、写真立て型や花器型などの手元供養品を選ぶと、インテリアのように室内の雰囲気に馴染みます。
また室内装飾用のオブジェにしか見えないものや、ジュエリーケース状の手元供養品であれば、場所を選ばず安置可能です。
そのほか、ご遺骨を主成分とするプレートに加工するサービスでは、写真や文字の彫刻も依頼できるようです。
インテリアタイプの手元供養品は小さいものが多いため、置き場所に困ることはないでしょう。
安置方法に適した手元供養品の選びかた
手元供養は宗教儀式ではないため、お祀りの仕方や安置方法にも特に制約はありません。
しかし手元供養品には、安置方法によって向き・不向きがありますので、状況に適したものを選ぶ必要があります。
仏壇・仏間での手元供養
仏壇での手元供養では、骨壷・ミニ骨壷での安置が最適と考えられますが、小型仏壇の場合、大きな骨壷の安置は難しいかもしれません。
しかしミニ骨壷であれば、必要となるスペースは限られますので、小型仏壇でも十分に納められるでしょう。
また、内部に納骨スペースが設けられた仏壇を利用すれば、外部から見えないかたちでの手元供養も可能です。
いつもみんなのそばに|リビングでの安置
家族が集まるリビングで手元供養をおこなえば、大切な方を失った悲しみも少しだけ軽減されそうです。
とはいえ来客時を想定すると、リビングに大きな骨壷をそのまま安置するのは、人目が気になるかもしれません。
しかし人形・ぬいぐるみタイプやインテリアタイプであれば、お客様を迎える際も安心です。
また家具調のミニ仏壇は洋室にも馴染みますので、リビングの棚上などに飾られていても違和感はないでしょう。
常に身に着けていたい方にオススメの手元供養方法
ご遺骨を肌身離さず身に着けていたい場合は、ネックレスや指輪・ブレスレットなどのアクセサリータイプがオススメです。
アクセサリータイプの手元供養品は、その多くが一般的なアクセサリーと見分けがつかないため、周囲の目を気にせず利用できます。
日本では亡くなった方の形見を身に着けて、お守りの代わりにする習慣が広くおこなわれてきました。
故人の愛用品だけでなく、遺髪や故人の爪などを大切に携行する方も多かったようですので、ご遺骨をアクセサリーに納めて身に着けても不都合はないでしょう。
持ち運びにも便利な手元供養品
「ご遺骨を持ち運ぶ」と聞くと奇異に感じるかもしれませんが、旅行などの際に手元にあるだけで、なんとなく落ち着くという方は意外と多いようです。
長く連れ添ったご夫婦が配偶者を亡くした場合、その喪失感の大きさは想像以上でしょう。
しかし、ご遺骨を傍(そば)に置くことで心が安らぐなら、いつでも持ち運べる手元供養品が便利です。
ミニ骨壷の中には、手のひらに収まるほどの小さなものもあり、携帯用のカバーやケースが付属している商品もあります。
また、ぬいぐるみタイプの手元供養品であれば、どこに連れて行っても不自然ではありません。
現在では、携行することを想定した手元供養品も数多く販売されていますので、好みの品を選ぶとよいでしょう。
おわりに
今回は、手元供養品の種類や選びかたについて、具体例をあげながら紹介しました。
最近では仏壇・仏具メーカーだけでなく、普段は家具や雑貨を取り扱っているメーカーも、手元供養品業界に参入し始めています。
さまざまなタイプの手元供養品が市販されているため、目的や用途・状況に応じた商品選びが可能です。
手元供養品は仏壇・仏具販売店などで販売されていますし、最近ではオンラインショップからでも購入できます。
本記事が手元供養品選びの一助となれば幸いです。
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